コーディングを効率化する5つの重要ポイント

目次

はじめに

効率的なコーディングは、開発者にとって永遠の課題です。

  • 時給を上げたい
  • 作業スピードを向上させたい
  • 何を意識すればいいのかわからない…。

そんなお悩みを解決する、シンプルだけど重要なポイントをご紹介します。

私が日々のコーディングで実践している習慣は、初心者の方はもちろん、経験者の方にとっても有益な内容です。

至ってシンプルで当たり前のことばかりですが、これらは私自身ももっと早く知りたかったと感じる重要なポイントばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

1. シンプルさを追求する

コードの複雑さは、保守の困難さやバグの温床となります。

シンプルなコードを心がけることで、長期的な保守性が向上し、開発効率も上がります。

避けるべき例

.button-primary {
    background-color: #007bff;
    color: #ffffff;
    border: 1px solid #007bff;
}

.button-secondary {
    background-color: #6c757d;
    color: #ffffff;
    border: 1px solid #6c757d;
}

このCSSコードには以下の問題があります:

  • カラーコードが複数回重複している
  • 似たようなスタイルが重複している
  • 色の変更時に多くの箇所を修正する必要がある

改善例

:root {
    --color-primary: #007bff;
    --color-secondary: #6c757d;
    --color-white: #ffffff;
    --border-width: 1px;
}

.button {
    color: var(--color-white);
    border-width: var(--border-width);
    border-style: solid;
}

.button-primary {
    background-color: var(--color-primary);
    border-color: var(--color-primary);
}

.button-secondary {
    background-color: var(--color-secondary);
    border-color: var(--color-secondary);
}

この改善されたコードには以下の利点があります:

  • CSS変数による色の一元管理
  • 共通スタイルの集約によるコード重複の削減
  • color-mix()関数による動的な派生色生成
  • 容易な色の変更管理

2. コメントを適切に残す

コードの可読性と保守性を高めるため、適切なコメントは不可欠です。

しかし、過剰なコメントはかえってコードを読みづらくする原因となります。

避けるべきコメントの例

/* ヘッダーのスタイル */
.header {
    /* 背景色を設定 */
    background-color: #f8f9fa;
    /* パディングを設定 */
    padding: 20px;
    /* ボーダーを設定 */
    border-bottom: 1px solid #e9ecef;
}

/* ナビゲーションのスタイル */
.nav {
    /* フレックスボックスを使用 */
    display: flex;
    /* 中央揃え */
    justify-content: center;
    /* リストスタイルを削除 */
    list-style: none;
}

このような冗長なコメントは、コードを見れば明らかな内容を繰り返しているだけで、実質的な価値がありません。

適切なコメントの例

/* z-indexの管理 */
.modal { z-index: 100; }
.overlay { z-index: 90; }
.dropdown { z-index: 80; }

/**
 * メディアクエリのブレイクポイント
 * sm: スマートフォン
 * md: タブレット
 * lg: デスクトップ
 */

このように、本当に必要な情報だけをコメントとして残すことで、コードの管理がしやすくなり、他の開発者との協業もスムーズになります。

3. 詳細度を一定にする

CSSの詳細度は、スタイルの適用優先順位を決める重要な要素です。

詳細度を一定に保つことで、以下のような利点が得られます:

  • スタイルの予測可能性が向上
  • 意図しないスタイルの上書きを防止
  • CSSの管理が容易に
  • ブラウザの処理効率が向上

避けるべき例

/* 避けるべき例 */
#header div.navigation ul li a.active {
    color: red !important;
}

body .content article p {
    font-size: 16px;
}

div > p + p {
    margin-top: 1em;
}

.sidebar .widget h3:nth-child(odd) {
    background-color: #f0f0f0;
}

これらのセレクタには以下の問題があります:

  • 過度に具体的で再利用が困難
  • HTMLの構造に強く依存
  • !importantによる強制上書きの使用
  • 複雑なセレクタチェーンによるパフォーマンスへの悪影響

推奨される例

/* 推奨される例 */
.nav-link.active {
    color: var(--color-active);
}

.content-text {
    font-size: 1rem;
}

.paragraph + .paragraph {
    margin-top: 1em;
}

.widget-title:nth-child(odd) {
    background-color: var(--color-background-alt);
}

この改善例では以下のような特徴を持っています:

  • クラス名による単純なセレクタの使用
  • HTMLの構造に依存しない要素単位のスタイリング
  • !importantを避けたクラスベースの優先順位管理
  • BEMやOOCSSなどの命名規則の採用

4. 効率的に書く

コーディングの効率化は、作業時間の短縮と品質の向上に直結します。

主な効率化ツールと方法

  • スニペット登録の活用
  • AIツールの積極的な利用
  • Notionでのパーツストックによるコードの再利用
  • gulpやViteによるタスク自動化
  • 共通化できる部分の抽出と再利用

特に最近ではAIの活用が効果的で、Cursorを活用したコーディング効率化について、以下の記事で詳しく解説しています。

また、スニペット登録も非常に強力なツールです。Swiperのような頻繁に使用するコードを瞬時に呼び出すことができ、作業効率が大幅に向上します。スニペット登録の詳細については以下の記事をご参照ください:

これらのツールや手法を効果的に組み合わせることで、お客様の満足度向上と自身のスキルアップの両立が可能になります。

5. 継続的に学習する

Web技術は急速に進化を続けています。例えば、CSSの進化によってSassの必要性が減少していたり、AIツールの台頭により開発手法が大きく変わってきています。

従来の方法に固執してしまうと、技術の進化から取り残され、相対的な競争力が低下してしまう危険があります。継続的な学習には以下のような重要な利点があります:

  • 最新の技術やツールを効率的に導入できる
  • 問題解決能力が向上し、より効率的な開発が可能に
  • キャリアの選択肢が広がり、市場価値が向上

UdemyやYoutubeなどを使用して継続的に学習することが大切です。

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まとめ

本記事では、コーディングの効率を高める5つの重要なポイントについて解説しました:

  1. シンプルさを追求する
  2. 適切なコメントを残す
  3. 詳細度を一定に保つ
  4. 効率的なツールを活用する
  5. 継続的に学習を続ける

これらのポイントを意識するだけでも、コーディングの質と効率を大きく向上させることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

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